オープンソースのパスワード管理ツール「KeePassXC」の使い方

11/11/2022

OSS Security

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パスワードは強固なものに、推測されにくいものに...と耳にタコができるくらいよく言われるものですが、実際に大小文字、数字、記号の入った、それぞれのアカウントの長いパスワードを覚えておくというのは至難の業です。

そこで登場するのがパスワード管理ツールですが、いろいろなものがあり、どれにすればいいのかとても悩んでしまいます。

セキュリティ性能や機能の豊富さなどを考え、最終的にオープンソースで開発されている「KeePassXC」を使うことにしたのですが、2年ほど使いやっと慣れてきたので記事にしたいと思います。

KeePassXCのダウンロード・インストール

keepassxc download

KeePassXCのホームページから、ご使用の環境に合わせてソフトウェアをダウンロードしてください。今回はWindowsのインストーラー版をダウンロードしました。

この際、PGPもしくはハッシュの検証を行うとより安全性が確保されます。ハッシュについて詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください。

keepassxc セットアップ

ダウンロードしたファイルを実行して、指示に従ってインストールします。 

ライセンスに同意

ライセンスを確認して同意します。 

インストール先フォルダを選択

後々のことを考えてCreate a shortcut on the desktopにチェックを入れておくとデスクトップにショートカットを作成することができるので良いと思います。

Windows起動時にKeePassXCを自動起動させたくない場合はAutostart KeePassXC on loginのチェックを外します。

Installを押してインストール後、Finishを押して終了します。


エラー画面

Windowsでこのようなエラー画面が出た場合は最初にKeePassXCをダウンロードした場所の下にあるRequires MSVC Support Librariesをクリックします。

MSVC Support Libraries

環境に合わせたexe(64ビットPCであればX64)をダウンロード、実行します。
ライセンスを確認して同意し、インストールしてください。

KeePassXCの使い方

データベースの作成

keepassxc home

KeePassXCを起動すると、このような画面が表示されると思います。新しいデータベースを作成するを押します。 

database name

データベースの名前を入力し、続きを選択します。

encryption setting

暗号化の設定を確認し、続きを選択します。

password

このデータベースを復号するときに必要となるパスワードを入力します。このパスワードは非常に重要です。推測されにくく、十分に強度のあるパスワードでなくてはいけません。ただし、これからはこのパスワードさえ覚えていればよくなります。

データベースの操作

新しいエントリーの登録


database home

データベースの操作は全く難しくありません。画面真ん中を右クリック→新しいエントリーを選択し、それぞれの項目に情報を入力するだけです。

edit entry

例えばこのように入力しました。 パスワード入力場所の右側にあるサイコロのマークを選択すると、ランダムなパスワードが生成できます。

また、タグをつけておくことにより後から絞り込みやすくなり、メモは主にこのエントリーの説明を記述します。入力が終わったらOKを押します。

エントリーからデータをコピー

Ctrl+Bを押してユーザー名を、Ctrl+Cを押してパスワードをコピーできます。あとはこれを、ログイン画面でペーストするだけです。

初期設定では10秒たつとクリップボードが消去されるようになっています。

データベースの復号

decryption

一度ソフトウェアを閉じ、もう一度開きなおすと、パスワード入力画面になります。

ここで、先ほど設定したパスワードを入力し、ロックを解除を選択することで、データベースを復号できます。

ワンタイムパスワード(TOTP)を使う

GoogleアカウントでのTOTP使用例を記事にしましたのでこちらをご覧ください。

まとめ

オープンソースで開発されている KeePassXC の基本的な使い方をご紹介しました。使い始めてから結構たちますが、かなり使い勝手の良いソフトウェアだと思います。

別のアプリを使うことにより、同じデータベースがAndroidやiPhoneでも使えるので、機会があれば記事にしたいと思います。